VESICA PISCIS 独身者の機械

越後伝衛門,下越普通酒

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独身者の機械

口コミ・レビュー

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VESICA PISCIS 独身者どくしんしゃ機械きかい

・分類:普通酒

・画像
(参照:新潟 長谷川屋)

商品説明・特徴など

(参照:株式会社越後伝衛門)

▼官能評価
やや冷。上立ち香は微量の4MMP. 含むと渋のニュアンスに加え、ジアセチル (乳酸臭)が目立つ。以降もジアセが終始出ている(速醸なのに)。含み香はやはり9号の乏しさで、ヨーグルト感が目立つ。愛山独特の甘みは一杯目からは感じられず(杯をすすめていくと出てきました)。終盤域には白玉粉とややアセトアルデヒド。酷評しているように思われますが、伝衛門全シリーズのなかで最も終盤域からの抜け感が涼しく、飲み飽きしない酒でした(ジアセの解釈は二分されると思いますが)目立たない酒、けれど向き合っていくとストラクチャーを感じられるものになっています。

▼余談
当初は愛山で「苦い恋」を表現したく、コハク酸を多めに出す予定でした。ビターな味わいに愛山の甘を合わせた「甘苦」ジャンルを開拓しようと試みましたが・・・・・・失敗しました。
下馬評では「溶けやすい」と聞いていたので、もろみの温度管理(特に最高品温)を普段の造りより低くしました。結果、溶けずに笑 アミノ酸度0.8と軽快な感じになり、「オトナの恋」というよりかは「青春の恋」よりになりました(ただ、「甘酸っぱい」みたいにならなくてホッとしています)。一般的な愛山酒の方向性とは逆に振った感じになりましたが、 速醸でこの乳酸感 (もともと生モト?と言われることも多かった僕の造りです)は、ある意味蔵ぐせが顕著に出ており、飲み手様のフィードバックが楽しみです。

▼ラベルなどの由来について

【色合い】
不文律として、愛山のラベルにはピンクをつかう、というものがあると感じ、背景はピンクにしました。「機械の(性)愛」というモチーフにあわせ、そこに「コンプレックスハーモニー」の茶色系をあて、自然界には存在しない人工的で斬新な印象を与えるよう試みました。

【ネーミング由来】
愛山を使用するにあたって、愛についてガラにもなく考えてみました。
自身の研究していた分野での連想もあり、やはり「性愛」は欠かせない要素だという結論になりました。
そこから、まず「愛のパレード(ピカビア)」という芸術作品が浮かびました。
この時代(1920年ごろから)機械と性愛をモチーフにしたものが多かったのですが、その最高峰がマルセル・デュシャンの作った、《彼女の独身者によって裸にされた花嫁、さえも(通称:大ガラス)》です。
三次元の独身者たちと、二次元化した花嫁が上下に描かれています。
そしてそこから、僕の人生のバイブルである、ミシェル・カルージュの名著『独身者の機械(高山 宏訳)』が思い浮かびました。当時の時代診断が見事に描かれていて、のちの現代思想にも繋がってきます。
さまざまな愛の形を許容するよう、社会から強制されているのが昨今の世の中です。
決して派手なお酒ではないのですが、静かな空間でグラスを傾けながら、パートナーや家族あるいは独りで、愛について語る際の一杯にしていただけたら幸いです。

株式会社越後伝衛門

スペック表

地区下越
販売時期限定
精米歩合50%
原料米愛山
アルコール度16度
日本酒度
酸度

蔵元情報

越後伝衛門
  • 蔵元名:株式会社越後伝衛門
  • 代表銘柄:タマキハル
  • 住所:新潟県新潟市北区内島見101-1
  • 創業:西暦1953年
  • 蔵元からのPR:効率的、科学的な酒づくりが主流な昨今において、懐古的な見地は蔑ろにされる傾向にあります。
    しかし、必ずしもそれが正しいと言い切れるものではありません。
    現代の酒造技術やその心構えは、先人たちの試行錯誤の上に成り立っていると考えるからです。
     越後伝衛門は今一度、基本に立ち戻り、
    “土壌あってのものつくり”を忘れることなく、上質な日本酒を提供します。

蔵元おすすめ商品

Passage This Is Me

Passage This Is Me

米は等級検査で不適合(規格外)だと、いくら米を磨いたお酒でも「“普通”酒」として扱われます。
一方で人は検査で引かかると“普通”ではないと診断され、”特定名称”の人として扱われます。
“普通”ってなんだろう。
“普通酒”だけれども華やかな、キレイな、それでいて芯のある、そんなお酒を目指しました。
“ヘンテコ”な米と僕とが織りなす「グレイテスト・ショー」をお楽しみください。

GOZ ゴズ

VESICA PISCIS GOZ -ゴズ-

Life goes on.(Life GOZ on.)山あり谷ありの人生ですが、それでも生きていくしかない自身への諦念にも似たポジティブを、皮肉めいたサブカル調で表しています。
背後にタマキハル、ミシャグチ、東洋坂と同様ヴェシカ・バイシスのモチーフを散りばめました。各女性はまた「五感」も示唆しており、五感で味わってほしいという気持ちを込めています。

Passage Low High Who

Passage Low High Who

試験醸造酒すべてを総称してPassage(パサージュ)としました。
具体的な実験名として都度ネーミングを変えています。今回の実験名は「Low High Who(ローハイフー)」。
実験テーマですが「膨らみと涼しさをもつ、飲み飽きしない酒」のコンセプトを深化として、山廃で酒母を立てました。生酛に比べて山廃は様々なバリエーションがあります。その中で「高温山廃」と呼ばれる製法を採用しました。通常の高温山廃では酸度とともにアミノ酸も多くなりがちですが、伝衛門独自の造りにより、低アミノ酸の「涼しい」酒になるよう設計しました。

VESICA PISCIS 独身者の機械の飲み方まとめ

「雪冷え」 5℃
「花冷え」 10℃
「涼冷え」 15℃
「冷や」  20℃
「日向燗」 30℃
「人肌燗」 35℃
「ぬる燗」 40℃
「上燗」  45℃
「熱燗」  50℃
「飛び切り燗」 55℃

『VESICA PISCIS 独身者の機械』は、やや甘口のお酒です。
冷やして飲むのがおすすめです。